平坦な道だったら、どんなに楽だっただろう
でも回り道のおかげで見えてきた景色がある
先日参加の『子ども・若者”よりそい”シンポジウム』の続きです。
第二部では、兄者の通う通信制高校の先生がファシリテーター(進行役)になり
保護者代表の方2名とのパネルディスカッションでした。
お一人は発達障がいのお子さんを持ち、カウンセラーとしてまた教員としてもご活躍中のママ。
このお母さんがすごい。
お子さん達とのこれまでの道のりもあり、揺るぎない信念があられる。
もともと小さい頃からの性格もハッキリされていて、随分とアメリカン💦
「いやなことは我慢しない」
「相手に無理して合わせない」
「他人の目が気にならない」と明るく前向きな生き方・考え方に驚きました。
またもう一人の方は、不登校から通信制に移ったものの登校がほとんどできないまま卒業。今も家で模索中のお子さんがいるママさん。
それでも薄皮をはぐように、少しづつ少しづつ対人や外出に慣れてきているとのこと。
身だしなみにも気を使うようになり、年頃のおしゃれにも目覚めたと嬉しそうに話してくれました。
息をひそめて真っ暗な部屋で食事も受け付けず、
生きているかを確認するかのような日々。
無理に登校させようとしたことや、
周りにどう思われているかと常に意識していた自分への罪悪感。
また周囲からの心無い言葉や圧力でお母さん自身が追い詰められた日々などを語られ、
会場のあちこちからすすり泣きが聞こえてきました。
終わってからも彼女のところへは、励ましや相談などで
色んな参加者の人が集まっていました。
私はこの彼女によって救われた一人でした。
兄者が3年生になった時の保護者会で
卒業生保護者を代表しての体験談で彼女の話を聞きました。
それがご縁で仲良くなり、また住んでるところがとても近かったため
今やすっかり飲み友になってしまった(笑)
いろんなタイプのお母さんたちがいますが、みな紆余曲折を経て
どうにかこうにか歩きだせています。
我が子が学校へ行かなくなった時。
頭では分かっていても
「いいよ、いいよ、ゆっくり休んで」とはなかなか言えないものです。
私も兄者との日々があったおかげで
弟君への対応も、だいぶ変わってきました。
「学校は正しい。言われたことには無条件で応ずる」のではない
学校も教師も常に正しいとは限らないが信じられる大人もいること
言われたことに対して考えること
周りに助けを求めてもいい
逃げてもいい
きつい時は休むことも大事
子どもからのサインを見逃さない
分かっていても心は揺れます。
本当にこれでだいじょうぶなんだろうか
うちの子はこの先(社会で)生きていけるのだろうか
そんな時
色んな不安や悩みや葛藤を
真剣に聞いてくれ、受け止めてくれ、アドバイスしてくれる
先輩ママ達の存在は本当に大きかったです。
不登校やひきこもり問題は社会の縮図です
立ち止まってしまった子どもに
「大丈夫」と受け止めてくれる絶対的な安心感があれば、
また子どもは自分の力で歩き出せる。
イジメや学校・会社でのトラブルなどの場合、問題解決ももちろん重要です。
それと同じく、親の気持ちのフォローがもっとできるようになれば
現状は変えられると感じています。
私は兄者の学校へ来て
素晴らしい先生方や生徒さん達
いろんなお母さんたちに出会えたことが
何よりも財産になっています。