子どもが不登校になってから、いろんな勉強をさせてもらった
教育者、医療からのプロの目線
母親としての目線
学ぶことはとても多い
先日『子ども・若者”よりそい”シンポジウム』がありました。
こちらは県内の若者相談センターや福祉センター、登校拒否や不登校、引きこもりや発達障がい支援のNPO法人や学校関係、などが協賛して開催されたもので
兄者が通っていた通信制高校からも、先生と保護者が登壇されることもあり参加してきました。
第1部で登壇されたのが認知行動療法の第一人者として高名な精神科医の大野裕先生。
そもそも【認知行動療法】とは何ぞや???
認知療法は、うつ病やパニック障害などの精神疾患の治療で、薬物療法に匹敵する効果があるとして世界的に注目されている精神療法(カウンセリング)
引きこもりや不登校のみならず、社会で多くの人が抱えるストレス。
それをうまくコントロールしていきましょう、ということ。
お話の中で
適度な不安は効率を高めるので、ストレスは害ばかりではないということ。
ですが不安を恐れすぎると、うまくパフォーマンスが出来なくなるので
うまくいく⇒失敗する⇒学ぶということを繰り返すことが大事なのだとか。
ここで親子の関わりを言われました。
神経質な人っていますよね。これは生まれつきのものだそう。
成長するにつれ、慎重な性格になることはGOOD。
ですが親が過度に干渉すると、臆病な性格になってしまう。
ちょっとドキッとしました。
小さい時、泣かせまい、怖がらせまいとつい先回りをして、子どもの不安を取り除いてしまう。
でもそれも良し悪しで。
痛い目をみて初めて実感として分かることもあるわけで。
実際、うちの兄者はかなり神経質です。
私も初めての子育てのため、頑張りすぎた気もしています(;'∀')
とにかくすぐ転ぶ、すぐ泣く、そして怖がりな子どもでした。
構いすぎと言われればそれまでですが、私も加減が分からなくて。
また泣かせると「子ども一つ見れないのか」と、とても義父から怒られていました・・・
子どもは泣くんです。
泣いて当たり前なんです。
次男は適度に放っておいたので、たくましいですが(笑)
また現代人に多い事として
《悩み》のほとんどが《考えすぎている》ことが多いと。
どうも悪い方に、良くないほうに、自分からドツボにハマる傾向があるらしい。
そんな時は『信頼している人からの言葉で、不安は和らぐ』のだそう。
子どもが不登校の時も、そうなんですよね。
やっぱり焦りますし、将来どうなってしまうのかと悲観的になってしまう。
でも、大事なのは「今」です。
遠い未来ばかりにとらわれて、先々の心配ばかりに重点を置かないようにする。
また仲間外れへの恐怖、これは原始時代からの感覚なので当たり前ですと。
人間はコミュニティーで生活してますから、なんとか周りに合わせなくてはと本能的に考えてしまうらしい。
そして学生間で懸念されるのが
競争思考(ランキング思考)
常に戦闘モード。短期的成果で勝つか負けるか。
これは思考も硬直し、本来の目標を見失ってしまう、と
大して望まれるのが
協働思考(エクセレンス思考)
長期的成果で全力を尽くすことを最重要とする。
自分よりも劣っている人もいれば、優れた人もいるのが当然。
「自分に勝つ」ことではなく
「他人を蹴落としてでも自分が勝つ」考え方が多い。
これは子どもだけではなく、大人が見せている姿だと思います。
また子どもとの会話の中で、注意すべきこととして
・責め言葉(なんで、どうして)を使うと敵対関係になる
つい、言いがちです・・・
・決めつけ言葉(どうせ、やっぱり、いつも)を使わない
・会話は言い切りの共感の形で。質問形にしない(相手ことを理解していないと受け止められる)
親は子供が不登校の場合、どうしても原因究明に走ってしまいがちです。それが問題解決と思いがちなので・・・
私も不登校の時は、「どうして?」「何か理由があるなら教えて」と
それはそれは責め言葉を使いまくってました。
もちろん兄者が答えられる訳もなく、言えば言うほど殻の中に閉じこもっていきました。
もう、カタツムリです。
私はひたすら入口で殻をたたきまくる。
いらんことをしたせいで
もう手が届かないほど殻の奥に引っ込んでしまいました。
不登校の理由は様々ですから、これ!なんて対処法は正直ありません。
家庭環境も、学校の環境も、置かれている立場も、悩みも
みんな違うんですから。
ただ、こどもは心が傷ついてチャージが0になっています。
ゆっくり休ませてあげること
それだけ、です。
時間とともに、感情の強さは変化します
(日薬、時薬、とも言われました)
私達親は、背中を押す応援団であってほしい、と
そしてやはりコーチが必要です。
それがサポート機関や、支援団体、学校やNPO法人だったりします。
実際は色々な話や対処法を聞いても
その時は親自身が不安でパニックになってますから、実践するのも難しいです。
今は支援団体も以前に比べて増えつつあり、情報も得られるようになりました。
親の不安を吐き出すための場としても、いろんな所を使ってもらいたいです。
また一番手軽にできることとしては
・笑うこと(エンドルフィンという幸せを感じるホルモンが増える)
・上手に眠ること
床につくのは眠くなってからでいいそうです。
時間に縛られすぎず、リラックスすること。
リズムを取るのは朝日と朝食
そして今、こころを整えるチャボットという、AIのおしゃべりロボットが開発されているそうです。
親や友人にも気兼ねして言えないこともあるでしょう。
相手がロボットの方が、話せることもあるかもしれません。
そしておしゃべり機能のほかにも、話してくれる悩みを解析して、ネガティブワードがいくつか続くと相談モードを推奨してくれるんだとか。
相談モードになるとうつ、不安、怒りなどの3大感情によって異なるフローがあり、
内容によって相談機関の提示や前述した大野先生の「ここトレ」での学習の推奨もしてくれる。
すごいな、AI。
人と関わりたくない時、親さえも受け付けない時、
でも心の中では助けを求めています。
そのきっかけや、気持ちの吐き出し口になれるのならば、
ロボットも頼れる味方にもなれるでしょう。
ドラえもんがやってくる時代になったぞ!!!