朝、起きてこない。
聞くと「行く」と言う。
そしてそのうちトイレにこもり
出てこない。
・・・このパターン、覚えがあるぞ。
意気揚々とスタートしたバイトでしたが
早くも2日目から怪しい雲行きに。
まず朝自分から起きてこない。
せっかく誘ってくださった先生に迷惑がかかると思い
私もつい、朝起こしてしまいます。
一応、起きるんです。
ご飯も食べるんです。
でもその後、トイレにこもって
出てこない。
ずっと
不登校の時と全く同じパターン。
「またか・・・」という思いと
「どうして・・・」という気持ち。
聞けばバイトに行く気持ちはあるのだとか。
でも身体が動いてくれない、そんな感じでしょうか。
最初、不登校になった時は
それこそ「ほら、もう時間がないよ」とか
「もう行かないと遅刻するよ」と
はっぱかけまくりでした。
ひどいときには
外からカギをこじ開け
「早く行きなさい!」と怒鳴った時もあります。
でも、行けない。
動けないんですよね。
今回も内心は「あああ~またかぁ」と思うものの
せっつく様なことは一切言いませんでした。
ただ『仕事』であるため、
時間に遅れると人に迷惑がかかっってしまう事
先生に連絡を入れる事だけは、伝えました。
本人も分かってはいるのです。
その日は「遅れていきます」とはいうものの
結局1時間過ぎても動けず
先生から「今日は休みなさい」と言われ
お休みしました。
その日は1日中、寝ていました。
ずっと家に居たのに急に外に出て、
12時間もバイトだったので
想像以上にきつかったのかもしれません。
ですが『働く』というのは、そういう事。
生活リズムを慣らす、
自分で自分を鼓舞するしかないのです。
先生には夕方お詫びの電話を入れました。
先生からは
「大丈夫。怒ってはだめですよ。
また明日行けなさそうなときは、電話をください」
バイト2日目でドタキャンしたのに
なんという寛大さ( ノД`)
それから
「今まで家にずっと居たんだから、きついでしょう。
でも慣れるしかないんです。
ゆっくりでいいから、焦らせない」
と私が言ってほしい言葉、
分かってほしい気持ちと同じ言葉を
頂き、感謝で胸が一杯になりました。
バイトとはいえ、仕事。
そんな甘い事でどうする、というのが当たり前。
でもその当たり前のハードルが
兄者にとっては、とてつもなく高いのです。
責めない
追い詰めない
普段通りにする
そして、笑顔でいる
なんとか兄者が、笑顔でまた行けますように
頑張れ、だいじょうぶだよ
色んな思いや願いはしまい込んで
いつもの日々を過ごすことが
今の私にできるすべてでした。
非常時にはこんなゆるパンツで
いつでも動ける準備を